インプラントと天然歯の違いは？

こちらのページでは、「インプラントと天然の歯はどのような違いがあるの？」という疑問にお答えしていきます。これからインプラント治療を検討している方は、チェックしてみてください。

インプラントと天然歯の違いは？

インプラントは、歯を失った場合に機能を回復する方法として用いられていますが、やはり天然の歯とは異なる部分もあります。そこで、具体的にどのような違いがあるのかを見ていきましょう。

歯根膜の有無

まず、インプラントと天然歯には「歯根膜があるかないか」といった点が大きな違いとして挙げられるでしょう。これは天然の歯に備わっている非常に薄い膜で、歯で噛んだ時に衝撃を吸収するという大切な役割を持っています。

インプラントの場合、この歯根膜がないために噛んだ時の衝撃は直接顎の骨に伝わることになります。そのため、噛み合わせについては十分に配慮しながら調整を行う必要が出てきます。

血液供給の違い

上記でご紹介している歯根膜には血管が通っている点も大きな特徴となっています。そのため、天然歯は歯肉・歯槽骨・歯根膜の3方向から血液供給を受けられます。このことにより、もし歯周病菌などが原因で炎症が起きてしまったとしても、血液の中の白血球により悪化を防ぐことが可能となります。

その反面、インプラントの場合は血液供給が歯肉と歯槽骨からの2方向のみとなることから、天然の歯と比較すると抵抗力が低く、インプラント周囲炎などのトラブルが起こりやすい面があります。このことから、インプラント治療後にはしっかりとケアをしていく必要があるのです。

歯肉繊維の違い

歯肉は上皮・結合組織・歯肉繊維から構成されています。天然歯の場合、歯肉の中の結合組織が歯根部分（セメント質と呼ばれる部分）に入り込んで結合しており、歯肉繊維が垂直に走っているという構造になっています。

インプラントの場合には、歯肉繊維がインプラント体に対して水平に走っている構造となっています。このことから、天然歯と比較すると歯肉が剥がれやすい点が特徴のひとつ。もし炎症を起こしてしまうと進行しやすいため、やはり日々のメンテナンスが大切になります。

まとめ

歯根膜、血液の供給量、歯肉繊維といった3つのポイントから、インプラントと天然歯の違いについて紹介してきました。こう見てみると、インプラント治療を行った後のケアが非常の重要であることがわかります。

インプラント治療は、歯を失ってしまったとしても天然の歯に近い見た目や咬む力を取り戻せる治療法です。そのため、「治療後にはケアをしっかりと行っていく」という点を念頭に置き、インプラント治療を検討していくと良いでしょう。